具志川城跡保存修理事業

2013年2月1日

具志川城跡保存修理事業


 国指定史跡の具志川城跡は、沖縄島最南端の糸満市字喜屋武の海岸崖上に立地する三方を海に囲まれるグスクです。崖に沿って野面積みの石垣が廻らされ、切石積みの城門は陸側(東側)に開口しています。城跡は二つの郭に仕切られており、城門のある廓には「スーフチミー(潮吹き穴)」と呼ばれる自然穴があります。
 本グスクは、久米島具志川城主真声按司が伊敷索按司の二男真仁古樽按司に攻められて久米島を追われ、喜屋武に同名のグスクを築いたと伝承は伝えています。本グスクに関する文献記録等はなく、正確な年代等については不明ですが、これまでの発掘調査では13世紀中頃から15世紀中頃までの中国製陶磁器が出土しています。本グスクは特異な立地状況から、1959(昭和34)年12月16日に琉球政府文化財保護委員会によって史跡指定を受け、1972(昭和47)年5月15日の沖縄の日本復帰によって同日付けで国指定記念物(史跡)となりました。
 糸満市教育委員会では、国(文化庁)と沖縄県(教育庁)の補助を得て、2000(平成12)年度から2012(平成24)年度までの計画で保存修理事業を実施しています。
 これまでの事業経過は以下のとおりです。


1.年度別の保存修理事業概要

年  度 事 業 概 要
1997(平成 9)年度 具志川城跡及び周辺環境整備基本構想策定
1998(平成10)年度 文化庁文化財部記念物課及び県教育庁文化課との協議等
1999(平成11)年度 文化庁文化財部記念物課及び県教育庁文化課との協議等
2000(平成12)年度 遺構確認調査、基準点設置
2001(平成13)年度 遺構確認調査、石垣修復工事(緊急)
2002(平成14)年度 遺構確認調査、境界測量、具志川城跡整備実施計画策定
2003(平成15)年度 遺構確認調査、石積修復工事
2004(平成16)年度 遺構確認調査、石積修復工事
2005(平成17)年度 遺構確認調査、石積修復工事
2006(平成18)年度 遺構確認調査、石積修復工事
2007(平成19)年度 遺構確認調査、基盤岩補強詳細設計(空洞B)
2008(平成20)年度 遺構確認調査、基盤岩補強詳細設計(空洞A)
2009(平成21)年度 遺構確認調査、基盤岩補強工事
2010(平成22)年度 遺構確認調査、石積詳細設計(予定)


     

 

 

南山城跡保存調査事業

  市指定史跡の南山城跡は、市中央部の糸満市字大里の西側に位置するグスクで、グスク内には市立高嶺小学校があります。別名高嶺グスク、島尻大里グスクともいわれています。1937(昭和12)年に伊東忠太・鎌倉芳太郎らによって、1984(昭和59)年には市教育委員会によって発掘調査が行われ、中国製陶磁器を中心に多くの遺物が出土しています。特に14〜15世紀の中国製陶磁器がかなりの量出土しており、この時期が南山グスクの繁栄した頃だと考えられます。
 本グスクは、2010(平成22)年度から5か年間の計画で、将来の保存整備事業に向けた基礎資料を収集するを目的で試掘調査等が行われる予定です

1.年度別の保存調査事業概要

年   度 事 業 概 要
2010(平成22)年度 基準点設置、現況平面図作成、遺構確認調査