新型コロナウイルス感染症への感染の懸念から、緊急事態宣言下では、集団で実施する各種健診を延期するようお願いをしていましたが、宣言解除後も受診控えが続いてしまっています。過度な受診控えは健康上のリスクを高めてしまう可能性があります。
発熱、咳や腹痛などの症状は新型コロナウイルス感染症に限りません。それ以外の病気の可能性もあるため、必要な受診を控えると最適な治療が受けられなくなる可能性があります。
自覚症状が現れにくい病気は少なくありません。2人に1人は必ずかかるといわれている”がん”も、早期がんでは無症状であることがほとんどです。
定期的に健診やがん検診を受けることが生活習慣病の予防や、がんの早期発見・早期治療につながります。まずは自分の体をきちんと知ることが健康維持の第一歩です。
定期的に飲んでいる薬を切らすと、持病が悪化してしまう恐れがあります。持病がある方は、定期的な受診を。リハビリも可能な範囲で継続することが大切です。
また、健康な生活のためには、お口の健康管理も需要です。定期的な管理が中断してしまうと、う蝕(むし歯)や歯周病が悪化したり、高齢者では、お口のケアが十分にできないことで誤嚥性肺炎のリスクが高くなってしまう恐れがあります。
現在、厚生労働省では医療機関に感染防止対策の徹底をお願いしています。医療機関では、院内感染防止のガイドライン等に基づき、感染対策に取り組んでいます。
さらに、市民の皆さんにわかりやすいマークや自主的ガイドラインによる取組により、しっかりした感染防止対策が行われています。
医療機関によっては、一般の受診患者と別の時間で受けられることがあるため、予防接種は事前に予約しましょう。また、健診やがん検診は、受付時間や受診者同士の間隔などに配慮しています。受診時の注意事項を守って受診しましょう。
さらに、市民の皆様には、下記の対策をしっかりと行ってください。
1.受診の前に体温を測定するなど、体調に問題がないことを確認してください。
2.帰宅したら手洗いなどの感染対策をしっかりしましょう。予防接種を受けた日もお風呂に入れましょう。
自己判断で受診を控えることで、慢性疾患の症状悪化や、そのために新型コロナウイルス感染症などのウイルスに対抗できない状態になることがあります。
かかりつけ医・かかりつけ歯科医に相談しながら健康や持病を管理していくことが新型コロナウイルス対策にとても重要なため、心配な場合は、まずはかかりつけ医・かかりつけ歯科医に相談しましょう。
上手な医療のかかり方.jp(厚生労働省公式サイトリンク)