令和3年度施政方針

2021年3月4日

施政方針とは、市政運営するにあたり、市長の基本姿勢、重点施策、主要事業などについて述べたものです。 
令和3年度施政方針(415KBytes)印刷用 

目次

はじめに

基本姿勢

重点施策

  (1)感染症から市民のいのちと暮らしを守ること

  (2)若者や子育て世代の希望がかなうまち

  (3)雇用の創出と多様性を実現し、安心して働けるまち

  (4)まちの魅力を高め、発信し、住み続けたくなるまち

主要施策

  (1)安心して産み育て、学び、文化・スポーツに親しむ糸満市

  (2)市民みんなが心身ともにすこやかに暮らす糸満市

  (3)支え合って共に生きる平和のまち・糸満市

  (4)きれい!暮らしやすい!住みたいまち・糸満市

  (5)豊かな資源をいかし、活気にあふれた糸満市

  (6)人と人の輪がつながり、みんなで動かす糸満市

むすびに

 

【令和3年度施政方針】

 

◇はじめに     目次へ
 令和3年第2回糸満市議会定例会が開会され、令和3年度一般会計予算をはじめとする各議案のご審議をお願いするに当たり、私の市政運営に向けての所信の一端と主要施策の概要についてご説明申し上げ、市議会並びに市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

 新型コロナウイルス感染症は未だ収束したとはいえない状況の中、市民のいのちと健康を守るため、日夜ご尽力いただいております医療従事者をはじめとする関係者の皆さまに、改めて敬意と感謝を申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症の影響が世界規模で拡大し、昨年4月には我が国でも緊急事態宣言が発出され、学校の休校や外出自粛など社会全体にとって、これまでにない経験でありました。その影響は、いのちや健康をはじめ、経済、社会、日々の暮らしや意識・価値観を見直さなければならないほど、大きな変化となっています。
 私は、昨年の市長就任以来、市民のいのちと暮らし、雇用を守ることを最優先課題として、前市長の打ち出した事業をさらに発展させ、保育や学校、自治会などの感染症対策や季節性インフルエンザ予防接種、プレミアム商品券の発行など10億円を超す対策を講じてまいりました。
 この間、多くの方々から、寄附金、マスク、医療用ガウンをはじめとするたくさんのご支援をいただきました。コロナに負けるな応援寄附金は900万円を超え就学援助費などの形で子ども達の暮らしを支えております。皆様の温かさ、コロナ禍を一丸となって乗り越えるという強い気持ちを、大変心強く感じているとともに、深く感謝を申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症は未だ収束したとはいえない状況であり、引き続き強い危機感を持ち感染防止対策に当たる必要があります。令和3年度においても、新型コロナウイルス感染症の影響から市民の暮らしと地域経済を守ることを最優先とし、市民の皆さまの協力のもと、この難局に立ち向かっていく所存であります。
 現在、沖縄県にあっては新たな沖縄振興計画策定に向けた重要な時期にあり、沖縄21世紀ビジョンが想定する概ね20年のうち、後期10年の枠組みを制度設計することが求められています。
 本市にあっても、このような時代環境のなか、これからの10年間の市政運営の根幹となる「第5次糸満市総合計画」がスタートする重要な時期であり、中長期的な展望を持ったまちづくりを進めていく必要があります。
 本市は、昭和56年の糸満市総合計画策定以来、10年ごとに総合計画を策定し、社会インフラの整備とあわせて体系的なまちづくりに取組んできました。その成果として、現在の糸満市は大きく発展してきたところです。
 第4次総合計画では「つながりの豊かなまち」を目指して、まちづくりを行ってきました。この10年間でできたつながりは、これからも糸満市がいかすべき強みです。
 そこで、これからの10年間は、これまで育まれたつながりが実を結び、市民一人ひとりがそれぞれのステージで活躍できる糸満市を目指します。そのためには、足元にある糸満市の強みやポテンシャルを見つめ直し、さらに磨きをかけて、市民が誇れるものにしていくことが重要です。
 第5次総合計画では、今後10年間の将来像を「つながりを深めチャレンジするまち糸満市」と掲げます。
 折しも、令和3年度は糸満市が誕生して50周年の節目を迎える年となりますが、最も優先となるものは市民のいのちと健康であります。本年度は、市制施行記念事業は祝賀式典など、必要最小規模に留め、感染症収束後の適切な時期に延期することと致しました。
 その一方で、令和4年度には、長年の課題であった沖縄県水産物地方卸売市場の本市移転や世界水準の観光ホテル、(仮称)糸満市文化・平和・観光振興センターのグランドオープンが現実のものとなるなど、本市の発展の足腰を強くする明るい兆しが射しこんでおります。
 なお、私が就任後、初めての当初予算である本予算は、コロナ感染症対策を最優先とし、厳しい財政状況を勘案しつつ、市民との約束も盛り込むなど、バランスをとって編成したものとなっております。
 本年度の市政のあり方が、今後10年の発展方向を決めていくものと受け止めて市政運営に鋭意取組んでまいります。

 

◇基本姿勢    目次へ
 ここで、今後の市政運営に臨む基本姿勢について、申し上げます。
 私は「未来ある糸満市の子ども達に誇れるまちづくり」を実現するために、市民の先頭に立って地域活性化や新しいまちづくり、そして子育て支援などの事業に取組みます。
 子どもからお年寄りまで、安心して暮らせる健康福祉社会を実現するため、行政運営の原点は市民本位であることを念頭に、現場に赴き市民の声を聴き、市民との対話を重視する市政運営を目指します。
 糸満市がさらに繁栄し、にぎわいや活気のあるまちとなるよう「子どもの育み事業」、「真栄里地区の新たなまちづくり」について、市民の皆様とともに実現していきたいと考えております。
 本市の人口は、一貫して増加を続けているところですが、子育てやまちづくりの中心となる生産年齢人口は減少傾向にあり、その一方で、老年人口は男女とも増加し、高齢化率が今後も上昇することが予想されております。
 このまま放置すると経済規模の縮小が危惧されるとともに、増加する社会保障関連経費に対して税収が伸び悩み、本市の財政運営は厳しい局面を迎えることが懸念されます。
 このような課題を克服し、活力ある糸満市を保つためには、若者から選ばれるまち、そして65歳以上の市民も生涯にわたって元気に生き生きと暮らすまちづくりが必要です。
 安全安心に暮らせることの大切さ、ありがたさを大事にし、市民の皆さまのいのちと暮らしを守り抜くことが大きな使命と決意を新たに、将来をしっかりと見据え、基本姿勢を元に重点施策や主要施策を推進します。 
 
◇重点施策
 次に、重点的に取組んでいく施策について、ご説明いたします。

 

(1)感染症から市民のいのちと暮らしを守ることについて   目次へ
 
感染症は未だ収束したとはいえない状況であり、引き続き強い危機感を持ち感染防止対策に当たる必要があります。
 既に、新型コロナウイルスワクチン接種プロジェクトチームを設置しました。市民の皆さまがワクチンの接種を受けやすい環境を迅速かつ効率的に整備するよう全庁体制で準備を進めるとともに、ワクチンに関する正確な情報をテレビのデータ放送など多様な手段で伝え、一刻も早く市民が安心してワクチンを受けられるよう取組みます。
 同時に、感染症拡大に伴う緊急事態宣言により厳しい環境にある市内の事業者に対して、事業継続給付金を支給します。併せてコロナウイルス感染症の影響により生活が困窮する世帯への相談体制の強化を図ります。
 また、早い時期に追加の経済対策等の施策を補正予算案として示していきたいと考えております。

 

(2)若者や子育て世代の希望がかなうまちについて   目次へ
 
妊娠・出産・子育て期を通して地域で安心して子育てができるよう、母子手帳アプリの導入や養育支援訪問・産前産後サポート、幼児教育の無償化を進め、さらに、こども医療費助成の拡充に向けた準備を進めるなど、ライフステージに応じた包括的なサービスを提供するとともに、保護者間の交流促進や相談しやすい環境づくりに取組み、孤独感・不安感の解消を図ります。
 また、新たに保育士奨学金返済支援制度を設け、ICTを推進するなど、処遇を改善することにより、保育教諭の確保に努め、待機児童の早期解消を図るとともに、小規模保育事業や認定こども園、子育て支援センター、放課後児童クラブ、児童館など、多様な子どもの居場所を切れ目なく提供することにより、親子の笑顔があふれ、子育てが楽しく感じられる地域づくりに取組みます。
 さらに、子どもの未来支援事業や就学援助等の子どもの貧困対策を推進するとともに、子ども家庭総合支援拠点と子育て世代包括支援センターの一体的な運営を図りつつ、児童虐待防止条例の制定に向けて取組むことにより、貧困の連鎖を断切り、虐待のない社会の実現を目指します。
 学校教育については、学習の基礎・基本の定着化を図るとともに、子どもたちを誰一人取り残すことのない、公正に個別最適化された学びを実現させるために、児童生徒一人一台のPC環境や学校ICT環境を充実させ、新たな社会に対応するための生きる力の育成に取組みます。
 また、将来を見据えたキャリア教育の推進や地域人材を活用したコミュニティスクールや地域学校協働活動を展開することにより、学校、地域が一体となり、郷土を愛し持続可能な社会の創り手となる児童・生徒を育成します。

 

(3)雇用の創出と多様性を実現し、安心して働けるまちについて   目次へ
 水産物卸売市場や観光拠点施設のオープン、さらに糸満工業団地及び真栄里地区物流団地など、市の経済振興に関する戦略的な取組みを実行するために、国や公共団体におけるアドバイザー人材登録制度の活用や人事交流を通して、経済・物流や産業に優れた知見を市政に反映し、県外や海外への販路拡大に必要な知識を高めるための産学官連携研修に取組むなど、戦略形成力向上と職員の能力開発に努めます。
 また、水産物卸売市場の移転に向け鮮度保持施設や水産物加工施設の整備を促進するとともに、農業の生産基盤整備、スマート農業機器の導入を支援するなど、農水産物の生産力・品質・競争力の向上及び働き方の見直しに取組みます。
 さらに、企業誘致等に向けて真栄里地区への物流団地等整備事業に取組み、雇用の創出や多様な産業の振興を図ります。

 

(4)まちの魅力を高め、発信し、住み続けたくなるまちについて   目次へ
 本市には、自然・歴史・文化・伝統に基づく多彩で優れた観光コンテンツ、良好な交通アクセス環境等の好条件が備わっており、これらの豊かな地域資源に光をあて、魅力ある観光地づくりを推進します。
 また、首都圏等への効果的なプロモーションと観光客の市内回遊性向上及び魅力ある観光・文化情報の発信に取組むとともに、沖縄戦終焉の地から平和の尊さを内外に発信することにより、交流人口・関係人口の拡大を図ります。
 地域の活力は「ひと」から生み出され、訪れたい、住み続けたいと思える地域には、コミュニティや人々の支え合いがあります。
 コミュニティセンター建設や地域活性化支援事業など地域コミュニティや各種団体の市民活動を支援するとともに、地域間交流や市民提案型まちづくり事業を通して地域の未来を支える人づくり、地域づくりに取組みます。
 また、市民の健康長寿や地域間交流を支える公共交通の需要増に対応するため、「いとちゃんmini」を本格運行し利便性を高めるとともに、市内を運行するバス路線を再編することにより、安心・元気・暮らしやすい地域づくりに取組みます。 
 
◇主要施策
 次に、令和3年度の主な施策と事業を第5次糸満市総合計画で掲げる6つの施策大綱に沿ってご説明いたします。

  

(1)安心して産み育て、学び、文化・スポーツに親しむ糸満市について   目次へ
 「みんなで子どもを育む社会づくり」については、ブックスタート事業や子育てゆんたく会、親のまなびあいプログラムの推進を通して、家庭教育力の向上を目指します。
 生活困窮家庭の子どもや保護者に対し、総合的な支援を推進することにより子どもの貧困対策に取組むとともに、特別な支援が必要な子どもの教育保育については、保育教諭等の加配及び巡回支援を通して専門性を強化します。

 また、認定こども園、法人保育園等による良質な教育保育を提供するとともに、幼児期から児童期への発達を見据え、小学校への円滑な接続が行われるよう幼児教育アクションプログラムを活用し、官民一体となった教育保育の質の向上に取組みます。

 さらに、放課後児童クラブの整備を推進し、放課後も子どもたちが安全に過ごせる場所の確保に取組みます。

 次に「学校の魅力向上」については、自立支援員、教育相談員等の配置や拠点型こどもの居場所の設置による教育相談体制の充実を図るとともに、全小学校へスクリーニングを導入し、いじめの未然防止や児童生徒の不登校、問題行動等に適切に対応し、児童生徒が笑顔あふれる希望に満ちた学校生活を送れるように取組みます。

 また、中学校の部活動指導員を配置し、学校部活動を支援することにより、教職員の事務負担を軽減し、子どもたちと十分に向き合える環境を確保します。

 施設整備については、高嶺小学校移転の実施設計に着手し、西崎小学校体育館、光洋小学校防球ネット等を改修します。老朽化が進む学校給食センターは、設備の修繕を計画的に行いつつ、地産地消を推進するため、PFI等活用の可能性調査を行い、建替えの実現に向けて取組みます。

 次に「誰でもいつでも学べる環境づくり」については、幅広い世代の市民に多様な学習機会が提供できるよう、生涯学習支援センターや自治公民館における講座やサークル活動を推進するとともに、学びの成果を発表する場を創出することで生涯学習機会の拡充に努めます。

 また、中央図書館では、直接来館できない障がい者、高齢者等へ移動図書館等による利活用の支援を行います。学校・学童クラブ等への団体貸出や子ども向けのおはなし会等、子どもたちの学ぶ意欲を高められるよう取組みます。

 次に「歴史・文化・芸術に親しむ環境づくり」については、南山グスク等保存調査事業の推進、ミーカガンやサバニ等漁撈具などの資料収集を行い、国指定に向けた取り組みを推進します。市内各地に所在する歴史・民俗・文化資源等の資料収集を行い、『糸満市史』関連資料の調査に取組みます。

 また、市文化協会と連携し伝統芸能継承事業を実施するなど、次世代へ糸満らしさを継承できるよう取組みます。

 次に「スポーツに親しむ環境づくり」については、誰もがよりよい環境でスポーツを楽しめるようスポーツ教室等の開催や競技団体の育成を行うことにより生涯スポーツ及び競技スポーツを推進するとともに、パラリンピック競技に参加するトルコ視覚障がい者スポーツ選手や観戦者等の受入体制を構築することによりスポーツツーリズムを推進します。

 

(2)市民みんなが心身ともにすこやかに暮らす糸満市について   目次へ
 はじめに、「健康で健全に暮らす環境づくり」については、新型コロナウイルス感染症対策をはじめ、子どもの定期予防接種、高齢者のインフルエンザ予防接種等の接種率向上に努め、感染症まん延や重症化予防に取組みます。
 そのうえで、スポーツ推進委員を活用した軽スポーツ教室等の開催や、学校体育施設の活用による健康増進を図るとともに、生活習慣病予防及び重症化予防に重点をおいた保健指導を行い、市民の健康づくりを支援します。
 これらをサポートする保健推進員等の育成を図るとともに、保健師、管理栄養士等の保健分野の専門人材を増員することにより保健基盤の充実を図ります。
 また、地域活性化支援事業補助金の充実や、いとちゃんminiのバス停の増設や利用時間を拡充し、公民館等の地域拠点の利便性を高め、市民の世代間交流を推進することにより生き生きと暮らせる地域づくりを推進します。

 次に、「支え合い、後押しする福祉環境づくり」については、地域福祉コーディネーターを活用し、住民一人ひとりの地域でつながる意識を高めるとともに、くらしのサポートセンターきづきによる生活困窮世帯への相談支援・就労支援に加え、各関係機関との連携により支え合う地域づくりを推進します。
 生活保護世帯には、自立支援プログラムによる就労及び健康管理を支援するとともに、障がい児者への福祉サービスや地域生活支援事業の実施、地域自立支援協議会等との連携を図ることにより障がい福祉の充実に取組みます。

 次に「高齢者の保健福祉の充実」については、「糸満市高齢者福祉計画及び第8期介護保険事業計画」にもとづき、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けることができるよう、市域の南地区に地域包括支援センターの開所に向けて取組み、地域に根差した身近な相談窓口による地域包括ケアシステム機能の充実を図ります。
 また、安心してサービスを利用し続けるために、介護給付を必要とする高齢者が真に必要とするサービスを利用できるようケアプランやレセプト点検、地域密着型施設への実地指導を行い、健康・介護保険サービスの充実に取組みます。
 さらに、高齢者の保健事業と介護予防を一体的に実施することにより加齢による虚弱を予防し、健康寿命の延伸に取組むとともに、新たに介護予防ボランティアポイント事業を実施し、高齢者が支え手となって活躍することで自身の生きがいと介護予防につながる支え合いの体制づくりを図ります。

 

(3)支え合って共に生きる平和のまち・糸満市について   目次へ
 はじめに「日常的な安全づくり」については、地震災害に配慮した安全安心な環境整備に努めるとともに、警察や関係団体と連携し、交通安全・防犯思想の普及を図り、事件事故のない明るい社会づくりを進めます。
 特に、子どもたちの安全を守るため、実証実験として市内各小学校に近接する横断歩道のカラー舗装の整備を行います。
 また、原野、農地及び住宅建設等の民間工事に対し、磁気探査実施を支援することにより不発弾による危険の除去に取組みます。

 次に、「緊急事態の備え」については、水槽付消防ポンプ自動車を更新するとともに、救急資器材の充実を図ります。
 また、救急隊員・救急救命士の資質向上のための研修等に職員を派遣するとともに、関係医療機関との連携を図り緊急事態への備えを強化します。さらに、水難事故の即時的対応力向上のため、新たに機能別消防団員制度を導入します。

 次に、「支え合う地域で安心を生む」政策については、引き続き自主防災組織の結成支援及び機能強化、避難所開設における感染症対策を行うとともに、自主防災組織や自治会及び防災関係機関など連携による総合防災訓練を実施し、市民の防災意識を高めることにより防災力の強化を図ります。
 また、市庁舎の大規模改修にあわせ、大規模災害に対応できる(仮称)防災センタービルの整備を調査検討するとともに、外国人観光客等のための防災マップを作成します。
 さらに、新たに策定した市国土強靭化地域計画を推進することにより被害を最小限に抑え、迅速に回復できる体制づくりに取組み、安全安心に向けた仕組みを構築します。

 次に、「平和を希求し未来へ発信する」政策については、平和の発信地として悲惨な戦争の教訓を後世に伝える「物言わぬ語り部」の役割が重要となることから戦争遺構等の保全活用に取組むとともに、戦争体験を語り継ぐ平和ガイドを育成し、平和の発信を行います。

 次に「多様性を認め合う社会づくり」については、新たな「いちまんVIVOプラン」を策定するとともに、社会慣習やしきたりを自由や人権という視点で見つめ直し、社会を構成する多様な人が共にお互いの能力と人権を尊重し活躍できる生活環境づくりや学校での取組みを支援することにより、共生社会の構築に取組みます。
 姉妹都市の宮崎県都農町及び友好都市である北海道網走市、神奈川県厚木市との交流等を継続して実施する中で、相互の発展へとつながる交流の形を築き上げることにより国内の多様な交流に努めます

 

 

(4)きれい!暮らしやすい!住みたいまち・糸満市について   目次へ
 はじめに「循環型社会づくり」については、リデユース・リユース・リサイクルの3R運動によるごみの減量化・資源化を図るとともに、環境教育の推進など、循環型社会構築にむけた人材の育成と巡回パトロールなど不法投棄対策に取組みます。
 また、赤土等流出防止対策協議会などと連携し、耕土流出防止の推進と土づくりを促進するとともに、市土の無秩序な開発を抑制し、自然環境の保全を図りながら、市の活性化につながる活用を進めます。
 さらに、第3次地球温暖化対策実行計画を策定するとともに、「COOL CHOICE」事業を実践することにより、脱炭素型社会づくりに取組みます。

 次に「生活環境をよりよく保つ」については、健康で快適な暮らしやすいまちの実現のために、市民や自治会等の地域清掃等の環境美化活動を支援するとともに、悪臭問題や住宅地の空き地における雑草の繁茂等に関し、管理者への指導を行うなど、まちの美化や公害対策、地域の環境悪化抑制に取組みます。
 また、新たに飼い犬・飼い猫等の避妊・去勢手術費用を助成するとともに、TNR活動を促進し、人と動物が共生できる社会の実現に努めます。
 有害生物の防除として、引続きハブ駆除事業等を実施し、市民や本市を訪れる観光客の安全確保に努めます。

 次に「地域のインフラの整備」については、平和の道線を含む県道糸満与那原線の早期整備を促進するとともに、引き続き市道真壁小波蔵線、阿波根兼城線、真壁前田原線、与那堀線など、交通ネットワークの整備に取組みます。
 農業集落排水については、令和3年度に施設の一部を供用開始するとともに、翌年度以降の処理区全体の供用開始を目指します。
 上水道については、与座配水池の老朽化施設の整備を推進し豊原・新垣地区の基幹管路の耐震化に取組みます。
 下水道については、潮平及び武富地内の浸水被害対策として排水路の早期整備に取組むとともに、処理施設の更新及び未整備地区の汚水管布設整備を推進します。

 次に「快適に暮らせるまちづくり」については、稲嶺原市営住宅B棟の実施設計に着手し仮住居を増築することにより計画的な市営住宅の改築を推進します。また、(仮称)糸満市空家等対策条例の制定に取組み、良好な住宅・住環境の形成を図ります。
 また、西崎運動公園・体育施設の整備や街区公園等の老朽化施設の長寿命化、感染症防止対策向上に取組むことにより公園緑地の魅力向上を図ります。

 次に「まちの賑わいや調和づくり」については、商店会結成の促進および商業活性化にむけた取組みを支援するなど、商店街・市場の賑わいづくりを推進します。
 また、県の糸満ロータリーラウンドアバウトの整備と併せて、県道豊見城糸満線沿道地区、糸満ジョーグヮー地区及び米須集落地区の景観形成を図ります。農村集落においては、真壁西地区の農村集落基盤再編整備に取組みます。
 さらに、本市の都市マスタープランに沿って、時代の変化に対応した合理的な土地利用を図り、市場周辺開発や真栄里地区における物流拠点、南部病院跡地及びその周辺の土地利用構想策定など、計画的で良好なまちづくりに取組みます。

 

(5)豊かな資源をいかし、活気にあふれた糸満市について   目次へ
 はじめに「産業人材の育成」については、新しい水産物卸売市場開設の優位性を生かし、糸満漁協や商工会、観光協会等の関係機関と連携を図り、産業人材の育成に努めます。

 次に「農業・水産業の活性化」については、青年新規就農者等の育成確保を図るための経営支援、施設・機械整備や、農地中間管理事業等を活用した農地の集約・集積化を図るとともに、豚熱ワクチン接種に関する費用の助成を行うことにより経営・労働環境の強化・充実に取組みます。
 また、新たな県営事業である真壁東第2地区と継続中の農業生産基盤施設整備や湛水対策関連事業を推進します。さらに、糸満北部地区への農業用水源確保として、国営地下ダム再編計画等を推進し、農業の振興に取組みます。
 糸満市観光農園においては、その活性化に向けて新たな作物となる亜熱帯植物などの事業展開の促進を図ります。
 糸満漁港における新水産物卸売市場整備については、令和4年度の開設に向け、県、県漁連、糸満漁協及び流通関係事業者並びに関係機関等と連携し施設整備を促進します。
 また、離島漁業再生交付金事業や南部豊かな海づくり大会等を引き続き実施して持続的漁業の振興を図るとともに、(仮称)水産業振興センターにおけるIoTを活用した海ぶどう養殖施設整備等について、県や関係機関と調整を進めることにより、水産業の振興に取組みます。

 次に「商工業・観光業の活性化」については、市商工会による経営発達支援事業を展開するとともに、市商工会をはじめ関係機関と連携を強化し糸満市創業支援事業計画に基づき立地企業等のニ-ズにあった支援等に努めます。
 また、市内事業者及び生産者と連携を強化し、糸満フェア等の物産展やイベントを県内外で展開し、地場産品の販路拡大を図ることにより商工業の振興に取組みます。

 新型コロナウイルスの感染拡大により、本市の主要産業である観光業は甚大な打撃を受けており、早期回復に向けた魅力ある観光地づくりによる地域内観光の需要喚起を行うとともに、感染症収束後の県外・海外からの誘客による滞在型観光を推進します。また、災害時の観光客の安全確保のため、観光危機管理計画を策定します。

 次に「産業の魅力に磨きをかける」政策については、産学官連携による新たな製品開発や1.5次産業、6次産業化の推進など新たな産業や生産物の開発に取組むとともに、開発した製品をふるさと応援寄附の返礼品として活用するなど、新たな販路拡大に努めることにより、市場での付加価値向上に取組みます。

 

 

(6)人と人の輪がつながり、みんなで動かす糸満市について   目次へ
 はじめに「みんなで元気な地域づくり」については、市民活動支援センターと連携し、いといとゆんたく会議や、まち寺子屋(市民大学)など、地域間交流を促進することにより、まちづくりへ参加する意識の醸成を図るとともに、各種市民団体などの活動を支援することにより市民力の強化に取組みます。

 次に「市政運営の強化」については、第8次行政改革大綱に基づく実施計画を策定し効率的で効果的な行政運営を図り、行政サービスの向上に取組みます。
 ネーミングライツ等の新たな財源確保に取組むとともに、市税の課税客体の把握や収納率の向上や電子申告・共通納税やスマホ納付による納税者の利便性の向上を図ります。
 ふるさと応援寄附については、官民連携による魅力的な返礼品の更なる開発を行うとともに、本市の魅力を季節ごとに分かりやすく伝え、地元の産業の活性化が図れるよう、本市のファン増加に努めます。
 西崎研修センターの有効活用調査や公共施設等総合管理計画の見直し、PPP/PFIに関する導入指針の策定に取組み、中長期の建物及びインフラ維持管理・更新費の見通しや適正管理を強化します。
 これらの施策により持続可能な安定した財政基盤の確立を図ります。
 また、全国市町村アカデミーのほか各種研修への職員派遣や、人事評価制度の推進による適正な評価と人材育成に努め、市の発展に資する職員の資質向上を図るとともに、緊急的な事象に対応できる柔軟な組織づくりを検討します。 

 


◇むすびに   目次へ
 以上、基本姿勢、重点施策、主要施策をご説明してまいりました。

 申し上げました施策を含めた令和3年度の当初予算は、
 一般会計では、
   291億1,570万円で、前年度と比べて 0.8%の増、
 国民健康保険事業などの特別会計では、
   134億4,427万円で、前年度と比べて 5.1%の減、
 水道事業などの企業会計では、
    48億1,080万円で、前年度と比べて 0.2%の減、
 総計では、
   473億7,077万円で、前年度と比べて 1.0%の減
となります。

 市民の皆様並びに議員各位のご理解、ご協力をお願い申し上げ、私の施政方針といたします。


                   令和3年3月1日
                    糸満市長 當 銘 真 栄

お問い合わせ

行政経営課
行政経営係
電話:098-840-8193
ファクシミリ:098-840-8157