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糸満の綱引き行事
ムラを二分して引きあう「綱引き」
ジューグヤー(十五夜)をはじめ、6月のウマチー(豊作祈願の御祭り)やカシチー(強飯をたいて収穫を感謝する儀式)、シチグヮチ(旧盆)などにおこなわれる綱引きは、五穀豊穣や大漁を感謝し、地域の繁栄や息災を祈る行事で、どちらの側が勝ったかで来る年の吉凶を占う地域もあります。地域の人々が南と北、東と西のように二手に分かれ、雄綱、雌綱の2本の綱をつなぎ合わせて引くことが特徴です。沖縄本島南部は特にさかんで、糸満市内にも大木の地域で特色ある綱引きが受け継がれています。
糸満大綱引 <毎年旧暦8月15日>
豊年と大漁祈願、家内安全、無病息災を祈る神事で、南北に分かれた雌雄の綱の結合によって実りを予祝し、勝負の結果で吉凶を占います。綱作りに用いられる稲わらは、県下で最大級を誇ります。大綱引の前に「道ズネー」と呼ばれるパレードが行われ、「ゆがふう」「かりゆし」の旗頭を先頭に、1,000人以上の市民が参加して、舞踊や歌、子どもエイサーなどを沿道の観衆に披露しながら、約2キロメートルを練り歩きます。
※糸満大綱引行事の詳細についてはこちらから
https://www.city.itoman.lg.jp/site/kankou-navi/18324.html
開催地
糸満ロータリー~白銀堂
真栄里大綱引き <旧暦8月15日を過ぎた最初の日曜日>
集落内のメーミチとよばれる場所で、字内の人々が東(アガリ)と西(イリー)に分かれておこなう綱引きです。綱を引き合う前に、東と西の両側から棒旗や棒術、獅子舞などの出し物、綱の上に乗った組踊から題材を得たシタクなどが次々に登場することも特徴で、大きな見どころのひとつです。力自慢の男性たちが体をぶつけ合い威勢をしめすガーエーの迫力も、見る者を圧倒します。
2009(平成12)年には、糸満市指定無形民俗文化財となっています。
開催地
糸満市真栄里(真栄里メーミチ広場)
その他の綱引き
照屋大綱引き <旧暦7月16日>
区民の県公と地域の繁栄を祈願しておこなわれます。お酒で綱を清めた後、カヌチ棒が差し込まれ旗の合図でスタートし、西(イリ)と東(アガリ)の両陣営が一斉に綱を引き合います。
座波大綱引き <旧暦6月25日>
豊作と健康を祈願し、座波公民館前でおこなわれます。
大里カシチー <旧暦6月25日>
米の収穫を報告する行事で、新米でカシチーと呼ばれる強飯(こわめし)をたいて仏壇などに供えます。2年に一度、五穀豊穣と家内安全を祈る「大里区大綱引き」がおこなわれます。
米須大綱引き<旧暦6月25日>
五穀豊穣と無病息災を祈願し、米須コミュニティーセンター前広場でおこなわれます。
与座カシチー<旧暦6月25日(5年に一度)>
5年に一度、区民が東と西に分かれ、五穀豊穣と家内安全を祈る「与座大綱曳」がおこなわれます。
山城綱引き<旧暦8月15日>
十五夜行事として行われる山城綱引き。綱引き後、引いたばかりの綱を燃やし、その上を飛び越え豊作や健康などを祈願します。