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令和6年3月28日に幸地腹、惣山・赤比儀腹の両門中墓誌が市有形文化財に指定され、その指定書の交付が4月12日(金曜日)、市役所で行われました。
同墓誌は、墓の使用に関する取り決めの文言を刻んだ細粒砂岩製で、それぞれの門中の遺骨が混在しないように墓室内の整理方法が記され、1935年の当世墓改築および拡張工事で墓室内に納められていることを発見し、その後1967年に当世墓前庭の東側袖石内にはめ込まれています。その内容と年紀から17世紀末期における墓の所有や利用の状況などを知ることができ、糸満市のみならず、沖縄における墓制の変遷や門中組織の形成過程などを考える上で重要であるとされ、令和6年3月28日に糸満市有形文化財に指定されました。
指定書は屋良朝俊教育長から、それぞれの門中理事に手渡されました。
門中を代表して指定書の交付を受けた幸地腹門中の上原幸久代表理事は「文化財指定は門中として大変喜ばしいことです。しっかりと後世に残していけるように、大切にしたいです」と、赤比儀腹門中の金城巖理事長は「文化財指定を受けてうれしいです。今後は教育委員会と手を取り合いながら、保存に向けて取り組みたいです」とそれぞれ喜びを語りました。
屋良朝俊教育長は「指定おめでとうございます。両門中のお墓は県内でも最大級の門中墓で、そこにある墓誌が指定されましたので、今後も次代へ紡いでいけるように、保存に向けて取り組んでいただきたいです」と話しました。
市指定文化財は幸地腹、惣山・赤比儀腹の両門中墓誌で11件目の指定となりますが、シャボン玉石けん くくる糸満に展示中の龍翔寺梵鐘が昭和60年6月18日に沖縄県指定文化財となったため、市指定文化財は現在10件となります。
市指定文化財について、詳しくは生涯学習課(Tel:098-840-8163)まで。