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糸満市で初の開催となった親子能楽教室が、7月28日(月曜日)から8月1日(金曜日)にかけて、シャボン玉石けん くくる糸満で行われました。
同教室は、次代を担う子どもたちに対する伝統文化・生活文化を体験・習得できる貴課を提供する取り組みに対して支援を行う、文化庁の伝統文化親子教室事業の助成を受けて、大阪府から霜乃会に所属する観世流能楽師の今村哲朗さんを招き、開催されました。子ども向けの能楽教室は県内初の取り組みとなります。
5日間かけて行われた同教室では、市内の子どもたち8人が参加し、能楽に関する説明や能面体験のほか、扇子の絵柄を自身で描く体験や仕舞(しまい)と言われる演舞の稽古が行われました。
8月1日(金曜日)にはシャボン玉石けん くくる糸満の多目的室で発表会が行われ、子どもたちの保護者や友人、関係者らが見守る中、4日間の稽古を受けた子どもたちは堂々とした演舞を披露しました。
発表会の演舞を終えて島田梨瑚さん(糸満南小4年)は「能楽は昔の踊りだと思って少し怖かったです。先生は優しくて面白かったし、発表会も緊張したけど、思っていたより上手にできたので良かったです。来年また開催するなら絶対参加したいです」と笑顔で話しました。
講師として子どもたちに能楽を教えた今村哲朗さんは「沖縄で能楽を知っているけど、見たことも体験したこともないという人は多いと思います。そのような中で、子どもたちが能楽に触れることはとても貴重な体験だと考えていますが、稽古だけではつまらなくなってしまうため、能面に触れたり、大きな声を出すために腹式呼吸の練習をしたり、楽しみながら体験をしてもらえるように工夫しました。今回、沖縄で初めて能楽教室を開催しましたが、今後も継続して、将来は大きなホールで糸満市民に能を披露できるように頑張りたいです」と話しました。